ロッホ・ハウス
フィールドテスト：2015年夏
ロッシュ・ハウス
撮影：サム・ニーダム文：デヴィッド・ジャキン
スコットランドは、午後のひとときで、美しく穏やかなものから、寒々として耐え難いものまで、さまざまな表情を見せる。大気のディーラーである母なる自然は、スコットランドで角を曲がるまで、自分のカードを近くに置いておく。1マイルごとに新しいカードが配られるようだ。
バイク、カメラ、人、そしてフラスコがすべて適切な時間に適切な場所になければならない。私とフォトグラファーのサム・ニーダムはイングランド北部から、ブライアン・ワットはアンドラから、そしてライル・バートンはアメリカから飛んできた。
にもかかわらず、私たちはフォート・ウィリアムからスコットランド西部のボティまでの道のりを、前夜のパブで言われた簡単な指示で無事にナビゲートすることができた。
泊まる場所の座標がわかってからは、何が見つかるかまったくわからないまま、ただひたすら進むことになった。その先にある荒野に入る前に、いくつかの偽ピークを越え、いくつかの下り坂を下らなければならなかった。
バイクではなく鹿が風化させた急カーブで、野生のブラインドラリーは厳しいライドになる。スタート直後から、トレイルはワッカープレートが通ったような流れはなく、各ターンを制覇するための戦いが、次のターンをより満足のいくものにした。コースは蹄と浸食によってよく踏まれており、地形の自然な状態と呼応している。スピードと敏捷性は、蹄鉄を履いたトレイル・ファインダーの側にあり、ラバー・サイド・ダウンを維持するために必要な一瞬の判断に慣れるには、考え方の調整が必要だった。
私たちが得たものは、濡れ、険しく、困難なものだった。湖畔のトリミングはますます印象的な眺望へと進化し、立ち止まってそれらを楽しむこともライドの一部となった。私たちは、眼下の湖で5頭のアザラシが夕食のためにダイビングしているのを見た。私たちは何も急ぐことはなかった。素晴らしい天候の中、素晴らしい景色を背景にバイクで何十もの技術的なチャレンジをする。
天気が変わる可能性があることをひとしきり注意したあと、南へ、そして西へと向かった。このトレイルは、トレイルを横切る巨大な岩の露頭が加わっただけで、多くの点で前回のトレイルと同じだった。一日の大半は好天に恵まれたが、午後の終わりには雲がその存在を思い出させるように、荷を下ろしてくれた。乾燥した季節のトレイルはトラクションを保っているが、泥だらけのタイヤで走ると、事態は一気に横道にそれてしまう。
荒れたコーナーを小走りで回り、上り坂をこすりながら、私たちは午後も西へと進んだ。鮮やかなコケのクッションの中に刻まれた長い岩場から飛び出すと、遠くにボシーが見えた。どちらの煙突からも煙は上がっていない。私たちとボシーの間には、長い階段状の下り坂と、超タイトなシングルトラックのスクランブルが待ち受けていた。最後の谷までペダルを踏み込むと、まるで地元の人たちに採点されているような気分になった。鹿の群れは、彼らが難なくこなすトレイルで私たちがどう戦うか、一歩一歩見守っていた。
長い1日を終えて家に着くと、正社員であれパートタイムであれ、最高の気分になる。この日も例外ではなく、火を燃やしパスタを作りながら気分は高揚していた。私たちの短期滞在用の住まいは石造りで、階下の2部屋はロフトスペースで覆われていた。あとは朝出発するときに靴下が乾くように、キットを干すだけだった。焚き火が燃え尽きると、私たちは旅の話やトレイルの話をした。
北緯56度の上空は日が長いので、私たちは荒れた窓ガラスから差し込む太陽の光で早起きした。お茶を飲み、食事をした後、私たちは次の訪問者のための食料の残りと、なくても生きていけるような便利な品々を残し、海岸沿いに出発した。
スコットランドは私たちを驚かせた。天気は良く、トレイルは対決と報酬を与えてくれた。私たちはウィスキーを腹いっぱい飲んで眠り、最後の岩だらけの下りで目を覚ました。結局のところ、私たちは大自然にとんでもない手札を配られたのだ。
